孤独死の清掃費用には、住居の原状復帰を目的とした特殊清掃と遺品の撤去、廃棄処分の2つに大きく分けることができます。
業者の多くは、これらの見積もりを無料で行っています。
私どものように、年中無休、24時間問い合わせに対応し、料金の支払いでは、クレジットカードの利用や分割払いに対応するなど、遺族の方が利用しやすいようなサービスを実施しているところもあります。
特殊清掃では、消毒や脱臭を行い、遺体があった場所の床材の撤去・交換を行います。
状況によっては部屋の全面リフォームも行うため、あらゆる場合に対応できる業者に依頼するのが望ましいと言えます。
特殊清掃の費用には、体液や血液、汚物の除去と梱包およびそれらの処分費用、汚染された部屋の脱臭、消毒、清掃、畳の取り換えなどがあります。
業者に依頼する時には、これらの項目について1つずつ詳しく料金を提示してもらうようにします。
例えば、特殊清掃では私どもの会社では床上の特殊清掃が30,000円~、浴室の特殊清掃が50,000円~、などの料金表示をしています。そして、これらの料金には体液や血液、汚物の除去・梱包、汚染個所の清掃が含まれています。
高い脱臭力を持つオゾン脱臭機器を使った消臭作業は、30,000円~としております(当社では、脱臭効果がない場合は、オゾン脱臭の料金はいただいておりません)。
見積もりの際に、実際に現場を見てもらい作業手順やそれぞれの工程で発生する料金を一つずつチェックするなど、内容を十分に打ち合わせして、作業後に追加料金を請求されることのないように注意してください。
遺品整理は、必要品と不用品の仕分けからスタートします。
この時、依頼主からお金や現金化できる貴金属などの仕分けの要望があれば、それにも対応し、遺品を分別、梱包、運搬していきます。
これらの作業は法令順守のもとに行われており、テレビなどは家電リサイクル法に基づき適切に処理されていきます。
料金は物量や作業量で決定しますが、住居の広さ、間取りにより目安料金があります。
リサイクル品や特殊なゴミの処理費用は、地域の条例などに基づきその実費を支払うことになります。
遺品整理では、部屋の間取り別に大まかな料金が設定されていることが多くなっています。
料金には、貴重品の捜索、必要品と不必要品の仕分け、分別、梱包、運搬、清掃などが含まれています。
目安料金の一例をあげると、1DKなら60,000円以上、2LDKでは150,000円以上、3LDKでは200,000円以上が相場となっています。
孤独死の清掃費用は特殊清掃や遺品整理だけではありません。
故人が死亡してから発見されるまで未払いになっていた光熱費や税金、携帯電話料金といった経費の支払いを負担することもあります。
孤独死の場合、発見されるまでの期間が長くなればなるほど住まいのダメージも大きく、また腐乱臭や異臭が近隣住民へのクレームにつながることがあり、損害賠償を請求されればそれに応じなければならない事態も発生します。
仮にそのようなことがなかったとしても、お詫びの意味を込めた贈り物をすることもあるかもしれません。
また発見された遺体の火葬料金、埋葬料金も負担せざるをえない事態もあります。
このような事例についても、特殊清掃業者は寺院と提携して速やかに供養の手続きを行っています。
誰が支払う? 孤独死の特殊清掃費用
孤独死の特殊清掃や遺品整理費用を支払う人は、法に基づきその順序が決まっています。
賃貸住宅で孤独死があった場合は、連帯保証人、法定相続人、部屋の所有者の順に支払いの義務が生じます。
持ち家の場合は、法定相続人です。
但し持ち家の場合、所有者が孤独死清掃を行わずに格安で物件を売りに出すことがあります。
その場合は、住宅を購入した人が特殊清掃やその他の費用を支払うことになります。
孤独死などの特殊清掃費用支払いは、法律上3か月を過ぎれば法定相続人が支払うことになっています。
もし何らかの理由で特殊清掃費用を支払うことが出来ない場合は、3か月以内に家庭裁判所へ相続放棄の手続きを取らなければなりません。
死者に多額の借金があれば、この期間内に相続放棄の手続きを取ります。
またプラスの財産とマイナスの財産のどちらが大きいかわからないことがあります。
この場合、「限定承認」すれば預貯金などのプラスの財産から、借金などのマイナスの財産を差し引き、マイナスが多い場合は、相続人の財産で支払いする責任を負わなくてもよいことになっています。
このような相続についてのアドバイスも特殊清掃業者で行っていることもあります。
私どもでは、緊急を要する状況に迅速に対応できるように、作業内容をわかりやすくパッケージ化し、一時対応ができるようにしています。