空き屋の雑草問題は意外と深刻!?放置するリスク

空き家の雑草を放置した場合のトラブル

空き家に伴う問題で真っ先にあがってくるのが、雑草関連の苦情です。
瓦がくずれ落ちそうになっているなど明らかに危険性のあるものではないので、気にはしていてもついつい軽くみなしがちです。季節ごとに様子を見に行き、草むしりをしていたとしても、夏場であればあっという間に元通り。面倒だからと放置し、敷地一面に雑草が生い茂ってしまうという訳です。

雑草の何が問題かというと、まずは景観の悪化です。手入れがされず荒れ放題の様子は、近隣の街並みにも悪影響を及ぼします。

公道にまではみ出せば見通しが悪くなり、交通事故も心配です。ツタ類が隣家に入り込み外壁などに広がってくることもあります。樹木の枝が隣の敷地に入り込めば、落ち葉や日当たりの問題で迷惑をかけます。草花の花粉も昨今は問題視されます。雑草が増えれば蚊も発生しやすくなります。近くに農地があれば、発生した害虫が被害を及ぼすかもしれません。

木が生い茂り見通しが悪くなれば、近隣も空き巣などに狙われやすくなってしまうのです。不審者が入り込んでも気づきにくく、近隣住民にとっては不安の種でしかありません。見えないからとゴミが捨てられれば、それが徐々に呼び水となります。不法投棄やタバコのポイ捨てから火事にもつながりかねません。

自治体によっては、雑草の処理についての条例を定めているところもあります。雑草や害虫を排除するように訴えられる前に、責任を持って適切に管理するようにしましょう。

雑草処理の方法

雑草対策をするにあたって、雑草が生える原因を把握するところから始めましょう。

空地の側に雑草が生えているところがあれば、風に乗って種子が運ばれてきます。空地に定着し、繁殖し始めます。成長した雑草を抜いたとしても、地中に根が残っていればそのうちまた伸びてきます。地中の根は張り巡らされ、個人で完全に取り切ることは難しくなっています。

そもそも、空地は日差しを遮るものがありません。雨が降れば水分も補給できるので、雑草が育つ環境はそろっています。草むしりも人が住んでいる家よりも頻度は少ないはずです。このような環境により、空地が雑草で埋め尽くされるのです。

では実際に草むしりを行う時のコツをみていきましょう。
雑草を引き抜くときには、根っこまで抜くようにしましょう。土が乾いている状態であると力がいるだけでなく、途中で切れて根が残りがちです。水を撒いてから取り掛かりましょう。雨の翌日でも水まきの手間が省けます。

手作業では追いつかないくらいの状況であれば、草刈り機の購入も検討を。ホームセンターや園芸店で数千円から入手できます。今後、何年かは空き家管理が続くならば持っていても損はないでしょう。

そうして草を除去してきれいになった状態を長く保つためにも、何らかの対策を講じておきましょう。

基本は除草剤です。まくだけで簡単に処置でき効果が見込めます。子供や動物が出入りする土地であれば安全性に留意する必要はあります。紛れ込んできた犬や猫が草を食べて体調不良になり、近隣トラブルに発展しないとも限りません。

除草剤には液体タイプと固体粒状のタイプがあります。液状タイプは2~3日で効果が表れます。しかし地中でとどまることはできずに効果は持続しません。散布直後に雨が降れば流れてしまうので、天候にも左右されます。

その点、固体粒状のタイプは広範囲にまきやすく、効果も長く期待できます。液状タイプが葉を枯らすのに対して、こちらは根っこから駆除します。空き家の管理ではこちらの方が適しているでしょう。

さらに、遮光性の除草シートを使って新たに生えてくる雑草を成長させないようにします。よそから種子が飛んできても根付くことができなくなります。

上に砂利を敷いておけばより効果的です。砂利を敷くことでシートの劣化を抑え、効果が長続きすることが期待できます。ただし、敷地全てに施すにはコストがかかるので、場所に応じて使い分けるのが現実的でしょう。

自分でできない場合は業者に依頼する方法もある

理想は月に一度様子を見に行くついでに草取りをすることですが、時間や交通費を考えると難しい場合もあるでしょう。草刈りには草を集めて、まとめて捨てる作業も含まれます。状態にもよりますが、半日仕事となります。自力では無理な時には人の手を借りることも大切です。

プロの植木職人に依頼すると費用はだいぶ高くなります。シルバー人材センターを活用すれば、雑草の処理に関しては比較的安価で対応してもらえます。
空き家管理業者でも草刈りサービスを取り扱っているところがあります。室内の換気や掃除を依頼するのとセットで依頼すれば、手間も料金も減らせます。

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