プロ(業者)に断捨離を頼むという選択肢

断捨離はただの片付け方法ではなく、物とつき合う方法を身につけることですが、それまでいろいろな理由で物のあふれた部屋で暮らしていた人が、いきなり考え方を変えるのは難しいものです。

自己改革は少し後回しにして、先に部屋をキレイにしてしまう方がいいかもしれません。お金はかかりますが、片づけのプロに任せてしまえば、あっという間に生活環境を変えることができます。キレイになった部屋で改めて物とのつき合い方を考えるのも、断捨離のひとつの方法です。

プロに依頼するメリット

断捨離を思い立って、自分の力だけで実行できるくらいの規模ならよいのですが、物が部屋いっぱい、家いっぱいにあふれて、汚部屋やゴミ屋敷となっている場合、自分ひとりだけでは難しいでしょう。こうした明らかにプロに依頼した方がいいケースはもちろん、それ以外でも、プロに頼むメリットはあります。

プロのいいところは、まず、断捨離に時間がかからないことです。ひとりで始めると何日もかかるところを、数時間から1日程度で済んでしまいます。さらに、掃除を請け負う業者もあるので、断捨離を決めてからすぐにキレイな部屋で暮らすことができます。

ひとりでは捨てる物が決められずになかなか断捨離が進まないものですが、プロは部屋の中の物に思い入れがない分、手早くどんどん処分できます。プロに依頼するとき処分されて困る物を事前に伝えておけば、当日立ち会わなくてもキレイに片づけてくれます。
 
自分で断捨離するときには、自分でゴミの分別からゴミ捨てまでやらないといけないので、なかなか部屋が片づかないのですが、プロに依頼すると普通ゴミ、粗大ゴミ、資源ゴミを問わず、持って行って処分してくれます。ただ捨てるだけでなく、価値のある物を買い取りをしてくれる業者もあります。

汚部屋やゴミ屋敷だった場合は、ゴミを搬出した部屋が破損していたり、においや汚れが残ったりします。部屋がゴミだらけで断捨離後の状態が心配な場合は、程度にもよりますが、ちょっとした部屋の修繕をしたり、普通の掃除では取りにくいにおいや汚れを取り除く特殊清掃を請け負う業者に依頼しましょう。

費用の目安とやってくれること

断捨離をプロに依頼すると、どのくらいの量をどの程度片づけるかによって、料金はさまざまです。処分する物の分別から運び出しまでは自分たちで行って、処分だけ依頼する場合は、軽トラック1台分くらいなら1万円前後の業者もあります。

マンションやアパートのワンルームなら、天井までゴミがいっぱいの場合だと分別から運び出しも請け負って5~8万円ほどになります。

家の大きさにもよりますが、一戸建ての家がゴミ屋敷になっている場合、2トントラック2台分なら20~30万円程度でしょう。ゴミ屋敷だった家は、ゴミを撤去しても、害虫の死骸やカビなどの汚れによってそのままでは住める状態にないケースがほとんどです。ゴミの搬出と処分に加えて、清掃のサービスも行う業者に依頼すれば、一気にゴミ屋敷以前の家に戻すことができます。

ゴミ屋敷の場合、気をつけなければいけないことは、ゴミが外まであふれ出して、ご近所の苦情が行政に寄せられていた場合、自治体の「ゴミ屋敷条例」によって、強制撤去が執行されてしまいます。そうなると、200万円にもなる多額の費用を請求されてしまうのです。

業者選びのポイント

自分では手に負えない状態の汚部屋やゴミ屋敷の断捨離は、実際問題、プロに依頼するしか方法はありません。本当に片づくのかどうかもわからない物たちを前にして途方にくれてしまいますが、請負う業者はいくつもあります。中でも安心して依頼できる業者選びにはいくつかのポイントがあります。

・料金設定は適正かどうか
まずは気になるのが料金ですが、片づける物の量を伝えて見積もりを取りしましょう。
高額だと頼みづらいですが、あまり安くても心配なので、できればいくつかの業者の見積もりを取って納得のいく料金の業者に依頼しましょう。

・個人情報保護法を遵守しているかどうか
契約を交わすときに、個人情報に配慮する旨を説明する業者は信頼できます。処分する物はゴミだとしても、依頼者のプライベート空間で作業して、依頼者の持ち物を分別するのですから、そこで目にした物について守秘義務を負うのは当然です。

・処分方法は環境に配慮しているか
産業廃棄物処理の資格を持って、不法投棄などをしない業者であることも大切です。さらに、部屋から回収した物を最大限リサイクルできるようにきちんと分別する業者は、信頼できます。
リサイクルで換金できる物があれば、片づけにかかった料金から差し引いてくれる業者もあります。

・掃除のサービスはあるか
安かったけれど物を運び出して持っていくだけだった、というのでは後で困ってしまいます。
物は無くなったけれど、カビやホコリなどの汚れが残って改めて掃除をする必要があるからです。
片づけのセット料金の中に掃除が入っているか、オプションなのかは事前にチェックした方がいいでしょう。

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